DOMESTIC INDUSTRY
GARAGE TSUBAKII
SPECIAL ORDER MADE
TEL 090-9003-0039
お客様 「R左のドアの下、錆がすごいんだよね。何とかならない?」
僕 「ここまで錆びているとドア交換ですね。」
お客様 「R左クォーターとフロアー完璧ですよ。それでも何とかならない?」
僕 「ドア交換のほうが仕上がりもきれいですし、何よりも費用が高くつきますよ。」
お客様 「お金のほうはいいから、*このドア*を直してほしいんだけど。」
僕 「できるかなあ?僕は修理屋ですよ。」
お客様 「信頼してるから。」
クォーターとフロアーは、たまたま思いついた修理方法でしたが、さすがにヘミングの中が強烈に錆びているので、はたしてどうやったらいいか全然イメージがわきません。
やっぱり断ろうかな?
でもなー。「頼むよ。」と言われたしなー。
切ってみようかなー?だけど切ると、やんなきゃいけないしなー。
そうだ。切ってから「修理は無理です。」って言う方法があるなー。
てなこんなで、一応、切ってみました。
念のため、外側パネルの折り返しのRは大事なので、Rを残しての切断になります。
緑のワイヤーぐるぐるで錆を落としましたが、ブラストほどではありません。
「やっぱブラストでしょ。入るかな?ランクルのドアだよ。」
奥から大きなブラストを引きずり出してきて、R左ドアを入れてみると、、、。
あらま。入っちゃった。
ブラストが使えればこっちのものです。
俄然、やる気が出てきました。
当然、中側の奴2ケもブラストです。
毎度おなじみ、ブラスト当てて、「ピカタンZ 」で処理して、銅のブレージングで点付けして、840Rを塗装して、パネルボンドで接着です。
水抜け穴だけ気をつければ、ゴールは見えてきました。
非常に順調です。
結構前から気になっていたと言う、外板のドアアウターハンドルの上のへこみと、
オーバーフェンダーの縁が走行中の振動で、地が出て錆びていたのもついでに処置しました。
ドア修理の見せ場は、やはりヘミングのシーラー処理です。
ヘミングリボンは買ったことがありません。
やはりシール処理はシーラーガンです。
これがないとお話になりません。
おや?
お気に入りのシーラー エンドックスのカートリッジがありません。
修理屋なもので、エンドックスのシーラーを使い切ったのがはるかかなた、昔のことでした。
新品をすぐに補充すると次に使うのが1年後、2年後になる可能性があるので、必要になった時に新品を買うのですが、今回はドアを修理する予定ではなかったので、すっかり忘れていました。
まずい。どうしよう?
違うメーカーのシーラーが残っていたので、これでいいや。
5回チャレンジしましたが、すべてふき取ってハンドガンでやりました。
充実感が一気に冷めました。
カラーコードは4K1なので、VS4のサフを全体に塗装して、下処理は終わりです。
錆の発生した車は、こんなふうに手間がかかります。
ドアサッシュが曲がらない程度にたたきましょう。